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チベットでのヨーガ修行記 第3回目は、高山病が一番辛かったエピソードをお届けします。

前回のブログに書きましたが、2400m以上の高地に移動した日は、高所順応をする必要があります。

第一関門である標高3650mラサでの高所順応はうまくいきまして、

ずっと88%だったSpO2 (酸素飽和度)が2日間で93%に上がりました。

日本で生活しているときは96%〜99%なので、93%は普通であれば危険信号なのですが…
5%も上がったので、高山病の症状はなくなってスッキリ元気です!

しかし、ここでさらに標高の高い場所へ、飛行機と車で移動します。

ここでも2〜3日かけて高所順応しながら5650mの峠を目指します。

帰ってきたら、4200mの地で約1週間の生活が始まります。

さて、高山病はどうだったか…?

ーーー

*第二関門の恐怖 にとぶ↓

*ティルタプリでの生活 にとぶ↓

*帰国後 にとぶ↓

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※今回はインドではありません

第二関門の恐怖

ラサでの生活に慣れて、頭痛などの症状が全くなくなり一安心。
でも気を緩めると高山病になるので、走らないようにして、歩きながらの呼吸法は常にしていました。

その翌日、カイラス山コラに向けて標高4500mの地、アリ空港へ。
昔と違って今はここまで飛行機で行けるので、座っていれば到着します。

ただ、これが危険で…

案の定、飛行機から降りた途端に息があがりました
なので、必死の呼吸法を繰り返ししていました。

(ここの空港は元々軍用の飛行場らしいので景色が・・・)

飛行場からダルチェンの宿までは車で移動しましたが、息が苦しく、眠くて眠くて仕方なかったです。

これ、完全に、脳の酸素が足りていない状態

でも眠いからといってここで寝てしまうと、呼吸数が減って酸素がますます足りなくなって高山病になりますので、車内の仲間とのおしゃべりも必死にしました。笑

ドライバーさんとも話せたら良かったのに、チベット語か中国語だから諦め。。
(翌日からは翻訳アプリを使って会話したけれど、初日は酸素不足で脳が働かず、機転がきかなかった)

遅めのお昼ご飯を食べる前にSpO2 を測ってみたら80%

晩御飯前は78%

ここからどんどん下がってゆきます

就寝前、頭痛はないけれど、眠気が増してきて手が痺れ始め、測ってみたら71%

これはヤバい、、

と思ってすぐに呼吸法をして76%に上げました。

そして、ヨーガ療法の技法であるアイソメトリック・ヨーガをしたら78%

ここで手の痺れがおさまったので、良かったーと思いながら就寝。

(私は出発前の低酸素室でのトレーニングで、一気にパーセンテージをあげてしまうと一気に下がりやすいことがわかったので、これ以上濃度をあげる呼吸法はしませんでした)

この後が第二関門でした。

夜中、とても強い頭痛と吐き気で目が覚めました
やはり4500mの初日は辛い。

恐る恐るSpO2 を測ったら75%(怖)

(これ以降、これ以上低い数値を見るのが怖くて計りませんでした)

やばい…と思いながら、高山病症状があるときは寝ずに動いた方がいいので、まずはトイレへ。

戻ってきたら、水分をとって、呼吸法をして、、

症状がよくなるまで、ベットの上で座っていました。

そうしたら、次の症状が襲いかかります。

メンタルがどんどんネガティブになっていきました…

うつ病再発したんじゃないかってくらい、ネガティブ思考がぐるぐるして、涙が止まらなくなりました。

明日のスケジュールをこなせないんじゃないかとか、自分は存在価値がないんじゃないかとか、色々。

…こんな状況になったら落ちるだけ落とすのがマイルール。(うつ病の時につくったMinami流ルールです)

ネガティブになり尽くしたら、

「明日、あの人(薬剤師の仲間)に、どの薬を飲めば症状が良くなるか聞いてみようかな」と考えられるようになりました。

すると少し気持ちが徐々に楽になり、再び布団に入って寝ることができました。

翌朝、

なんと、

頭痛と吐き気はなくなり、メンタルも少しずつ良くなっていきました

SpO2 は83%

少し上がった!

やはり、高所に移動した初日の夜が一番キツイのです。

酸素ボンベを使ったり、頭痛薬等を飲むことはせず、呼吸法などの対処だけでなんとか乗り切りました。

あのキツさを乗り越えたので、症状はもう気にならなくなりました。

しっかり対処して乗り越えれば次第に楽になる。

これってまさに、ヨーガの智慧ですね。(有限・無限の誤認知)

しかし、食欲はなかったので、朝食は少なめにしました。

この日以降しばらくは食欲が戻りませんでした。
(この症状は私、特有かもしれません)

ご飯は少なめにして、日本から持っていっていたドライフルーツやバランスパワーなどで補っていました。
(そんな中、大先輩方はモリモリ食べていました。本当にすごい)

疲れてご飯を食べられなくなるのは想定内でしたので、色々準備していったおかげで、栄養失調になることなく無事に過ごせました。

※この翌日のカイラス山コラ(巡礼)での症状は次回の投稿にて

ティルタプリでの生活

一番過酷なカイラス山コラを終えて、無事に宿に帰ってきました。

しかし、これから標高4200mの地、ティルタプリで5日間の生活が始まります。

ティルタプリの詳細はここでは割愛しますが、私の健康状態は超良好でした!!

SpO2 は徐々に上がり、頭痛や疲労などがなくなりました。食欲も徐々に回復していきました。

風邪をひいている仲間がいたりしましたが、軽く済んでいました。

高所にしっかり順応できている証拠ですね。

ここはチベットの中でも田舎の地域ですので、ラサと生活環境がだいぶ異なります。

それら全てを受け入れて、楽しむことができました。

※ここでの水問題に関しては次々回の投稿にて

帰国後

日本に帰国してまず思ったことは、酸素が濃くて脳が冴えまくっていること!

あまりにも空気中の酸素量が異なるので、差が歴然。

帰国後1ヶ月くらいは、以前の倍くらいの情報量を処理できていましたし、行動力も上がっていました。
むしろ、じっとしていられない。笑

チベットでの生活を振り返ってみると、高度が上がるたびに辛い高所順応を経験していたけれど、疲れが残らず、毎日疲労回復できていました

また、標高5650mの峠まで登って、雪山を滑り落ちないように気をつけながら降りましたが、翌日以降、筋肉痛になりませんでした!
(下山中は脚ガクガクでしたよ!?笑)

思うに、毎朝ベッドの上でアイソメトリック・ヨーガをしていたからだと思うんです。
(もちろん聖地のパワーのおかげでもあります!)

ミトコンドリアが増えて、日々疲労回復できていたんだと思います。

普段の生活では朝ヨーガをしない日もありますが…チベットでは“アイソメトリック・ヨーガをしないと死ぬ!”と思わざるを得ない状況だったので、一生懸命やりました。
(普段もこれくらいちゃんとやらねば!)

平地では体験しづらいですが、エビデンスもありますし、ヨーガ療法の効果ですね。

法人向けヨーガ療法を教えるときに「ヨーガをすると、酸素量が増えて脳内の血行が良くなり、脳が鍛えられる。集中力や創造力が高まる」と話していますが、それを実際に体感できました。

しかも、

お肌の調子がとても良い!!!

チベットはあれだけ乾燥していて、シャワーを浴びられなかった日もあったのに…

ヨーガのパワー、チベットのパワーはすごいですね。

*

☆次回はカイラス山巡礼について

★前回の投稿:高山病対策は→こちら

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